飛行機苦手な陸マイラーサラリーマン

2017年SFC解脱 外資系の会社に勤め海外出張は好きだが飛行機揺れると冷汗が止まらないサラリーマンの飛行機・滞在記をメインに扱っております

日本車とドイツ車の違いを元自動車会社設計者で現ドイツ部品メーカー設計者が語る

今年末まではSFC修行お休み(出張は除く)にしており。飛行機ネタもあまりないので自動車ネタでも書いていこうと思います。

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一応日本の自動車会社で設計と実車実験を携わった経験があり、現在ドイツの会社に勤めておりますので参考程度に聞いてもらえると幸いです。

あまり詳しく書くと秘匿部分もあるので分り難い表現もあるかもしれませんが御了承ください。

ちなみにアメリカの自動車会社とは直接付き合ったことはないのでここでは出しません。

自動車好きのオタク小学生

元々小学生の時にF1が好きになり中学生の頃はオタクとして細々と生活しておりました。高校入る頃には悪い友達とバイクを分解したりしながら大学へ進みます。

大学時代は自動車部に所属し、今考えると良かったのが某自動車会社の整備部門でバイトをしていたので学生にも関わらず、お買い物車から超高級車さらにはレース仕様の車を間近で触ってこれたのは財産です。

未だに社員整備士2人で某SUV車両のエンジン乗せ換え30分でやってたのは目に焼き付いてます。

ちなみに自分の得意技は〇ンチュリー縦列駐車と片手インパクトのタイヤ脱着です。

そんな感じで某日系自動車会社に入社しその後ドイツの自動車部品メーカーに入り現在に至ります。

日本車とドイツ車の違い

そもそも全部の会社の事を知っている訳では無いのですが、自分が感じた違いを上げていきます。

会社の違い

まず会社の違いですが、日本の自動車業界は最近変わって来てるといえども自動車会社から子会社更に孫会社と繋がるところが多く縦に繋がるイメージが多いです。

ドイツというのはもちろん似たようなところがありますが、段階的に降りていく感じで孫会社であろうが自動車会社と連携する事もあります。

面白いのは、役員クラスの人達でもライバル会社に引き抜かれてしれっとしているところです。

そもそも会社形態も日本とドイツで違うので何といえませんが、ドイツの自動車会社は日本でいう株式会社と旧有限会社の形態をとっておりそれぞれ.AG(アーゲー)と.Gmbh(ゲーエムベーハー)となります。経済の事は詳しくないので気になる方は、こちらをどうぞ、

株式会社 (ドイツ) - Wikipedia

ちなみにマイラーをはじめ、日本のビジネスマンにも人気のスーツケースのRIMOWAですが、正式にはRIMOWA.Gmbhとなります。

 

蛇足ですが、メルセデスのスポーツ系AMGはなぜか日本ではアーマーゲーと言われてますが正式には英語読みです。またドイツ語ではアー エム ゲーと発音します。

開発の違い

元々大陸移動文化のヨーロッパと島国文化の日本ではもちろん考え方が違うのは当たり前ですしどっちがいいとかは置いておきます。

自分が感じた開発イメージですと、車を造る為に完成形を1とすると、

  • 日本車は色んな部品最高に仕上げていった上で1にするイメージ
  • ドイツ車は完成形の1を各部品を割り振り必要な開発をするイメージ

で開発している感じがします。

もうちょっと分りやすくイメージすると、日本車は足し算で完成を目指し、ドイツ車はトータルパッケージから細分化していくイメージです。

また別記事にしようと思いますが、世界でベンチマークとされるBMW車の新車開発役員は世界一過酷なサーキットであるドイツニュルブルクリンクサーキットを何分以内で走らなければならないという要件が必要となります。ですが残念ながら日本の自動車会社でそういう開発役員はいません。(各社有名なテストドライバーはおりますが)

サーキットを早く走るには、車全体の事が分っていないとできませんの開発責任者が的確に指示を出すことができます。そういうところからBMW社の思想が一貫し世界中で人気が出ているのも分ります。

品質の考え方の違い

日本自動車の品質イメージはトヨタ方式や世界でも有名なタグチメソッドと呼ばれるものを活用し未然防止というのが開発品質の念頭にあるイメージです。

ドイツ自動車の品質イメージは、元々ドイツ規格VDAを基に発展してきてますが新しくて良い製品はどんどん世の中に出して、問題があれば品質部全精力で問題解決していこうという形態を取っております。

違いとしては、日本と違いドイツは品質部の担当でも開発品質・工場品質・市場品質と区分されているところです。

最近日本の自動車会社も近い形態を取る様にはなってきてると思いますがそこははっきりとわかる差でもあると思います。

どちらが品質的にいいとは一概に言えませんが、どちらかというと日本だと開発に時間がかかりすぎて旬を逃している様な気もします。

部品サプライヤの違い

これは最初の会社の違いにも書きましたが日本は自動車会社から子会社含めて開発していきますが、ドイツは部品会社各々開発したものを各自動車会社へ供給していく形態を取ります。

ですので日本の自動車会社は開発から生産まで全部管理していく感じがありますが、ドイツの自動車会社はよく部品をアッセンブリ―(くっつける)だけする会社と表現される事もあります。

まとめ

まずは同じ自動車といえども考え方の違いを並べてみました。今後はネットや雑誌の記事であまり紹介されていなく役に立つ情報を出して行きたいと思います。

時代は電気自動車やら自動運転に向かって行きますが・・・

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